― 勉強する意味・目的を見つけてほしい ―

日本では小学校から高校までの12年間、教育を受けるのが一般的である。

また、短大を含む大学への進学率も80%を越えていることから、15年前後の教育期間を経て仕事に就くのが定型化している。これはわが国の確固たる教育のシステムが構築され、それが定着に至った結果である。

一方、システムとして成熟したがゆえの欠点もある。

あなたは小学生や中学生のころに、こう感じたことはないだろうか。

「何のために勉強するの? 勉強して何になるの?」

さらにこの問いを、親や先生などの周りの大人たちに投げかけたときの返答を覚えているだろうか。

「勉強しないと良い学校にいけないよ」「勉強せずに困るのは自分だよ」「いいから早くやりなさい」このような返答をもらった人も少なくないはずだ。

あなたは果たして納得のいく答えが得られただろうか…。

確かに、「学校でいい成績をとること、そして入試で合格点に達することが第一」と言う人もいるかもしれない。しかし、教育本来の意味をここであらためて考えていただきたい。

いい成績をとって、いい大学に入って、大きな会社に入ること。それは教育の目的ではない。にもかかわらず、今の教育システムではあたかも「いい学校に入り、大きな会社に就職すること」が一つの理想形となってしまって、現在働いている大人の多くは口を揃えて言う。

「もっと勉強しておけば良かった」

だから私は、子どもたちには「勉強する意味」を自ら感得できるよう、さまざまな経験をもった人と交流してほしい。

私は、働くようになってからバイク旅を始めた。旅を通してさまぞまな背景を持った人たちと交流を重ねてきた。このことが、先の考えを持ったきっかけだった。

可愛い子には旅をさせよ

とはよく言ったものだ。私の考えもまさにこの言葉の通りである。旅とは自分の内だけで培ってきた価値観に対する、ある種の「衝突」である。「世界を広げる一歩目」と言ってもよいだろう。

旅をしているとにさまざまな人たちと出逢う。普段の生活では絶対に関わることのない人とのつながりができる。旅をする人は、この出逢いによって自分の世界を広げていっている。筆者はこの体験を中学生や高校生に提供したいきたい。

家庭教師をしていた頃である。私は「目的を持って取り組む子の方が、習熟が明らかに速い」と日々感じていた。

誰かに言われて取り組むより、自ら取り組む方が質の高い勉強ができる。

このことに異論の余地はないだろう。しかし、学校で勉強の目的を教えてくれることはほぼない。そして学校は世界と呼ぶにはあまりにも小さい。

旅先での出逢いを、疑似的にでもよいので子どもたちには体験してもらい。さらには、視野を広げて意味・目的をもって日々の勉強に取り組んでほしい…

何かを始めるには、多かれ少なかれ知識が必要である。そのためにも「勉強」は不可欠である。決して学校の科目だけが勉強ではない。お金や社会制度、法律、プログラミング等さまざまな要素のものが、勉強の対象になりうる。そして、勉強を始めるのに決まった時期はない。

子どもたちには、このことに早く気づいてほしい。

ON THE WAYの活動が勉強の意味・目的を見つけるきっかけとなったら、これ以上の喜びはない。

ON THE WAY  きべ